ナンパした相手とセックス出来るかはタイミングが大事

ナンパした相手とセックス出来るかはタイミングが大事

鉄は熱いうちに打て、ということわざがある。

何事も熱意があるうちにことを進めろ、という意味に用いられる。この先哲の教えは出会い系でも生かすことができる。だが全く通用しない場合もある。

出会い系サイトで清純そうな女子大生(四年生)を見つけたのは去年の十月のことだった。俺は社会人三年目だが、女子大生が好きで、出会い系サイトや他のSNSでネットナンパをするのが趣味になっている。過去三人ほどの女子大生と出会い、エッチした。

ネットナンパが成功するか否かは口説き方にもよるが、タイミングがもっとも重要。いかに口説き上手な男であっても、タイミングが悪かったらまず成就しない。冒頭でも書いたが、相手の女性が熱い状態であるかどうかが鍵となる。だがネットという相手が見えない状態であるだけに、それを見極めるのは至難と言える。

彼女は俺と同じ徳島市に住む女子大生。就職活動まみれの学生生活で大変そう。実は内定が取れず焦っているとのこと。出会い系に登録したはいいが、相手に会う気になれないようだ。それに出会い系の男性に対する警戒心もありそう。俺は自分の誠実さをアピールしたが、なかなか前向きになってくれない。

そんなとき、彼女からメールが来た。

「明日最終面接なんだ・・・。合格したら内定だって!」

「よかったな。自分のことのように嬉しいよ。前祝いに飲みに行こうか」

断られるのを前提にそう書いた。するとこんな返事が。

「行ってもいいかな。今はとてもお酒を飲みたい気分」

これを逃すと二度とチャンスは巡ってこないだろうと、速攻で飲み行った。鉄は高熱で柔らかくなっている。今のうちに打つのだ。

カウンターで並んでお酒を飲みながら、さらにチャンスをねらう俺。程良くアルコールが回ったところで、そっと手を握って「ホテル行こう」と誘った。結果は惨敗。丁重に断られた。

そして数日後、事態は急変する。

「内定取れなかったよ。・・・涙」

それからしばらく音信不通になる。火が消え、鉄は氷のように冷え切った。

でも彼女は一発奮起してがんばったようで、見事に第二志望の企業の内定を取ったよ。鉄はまた熱くなる。

「今度こそお祝いだ、飲みに行こう」

「行こう行こう! 羽目外しちゃおう!」

とてもいい雰囲気でお酒を飲んだけど、またしてもホテル行きは叶わなかった。どれだけ説得してもだめだった。

「君は恋愛経験あるの?」

「ないよ。・・・だから処女です」

酔った勢いで処女であることを告白。

「僕にちょうだい」

「嫌。少なくとも今は嫌」

あきらめた。

彼女との中途半端な交際はそれからも続いたが、なかなかエッチさせてもらえず、やっとホテル行きが叶ったのは彼女が就職してから四ヶ月後のことだった。

「就職して少し落ち着いたから、私もそろそろ大人の女になろうかな」

と悩ましげな目で俺を見た。俺は身体からすーっと力が抜けるのを感じたよ。苦節八カ月。やっとこのときがやってきた。なぜそうしたのか自分でもわからないが、彼女に握手を求めた。

鉄は熱いうちに打て。

これは出会い系で女性を口説くときの鉄則だという考えは今でも変わらない。

でも処女が相手となると少し違うようだ。

処女は鉄じゃない。

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